挑み続けた234日

maabo2005-06-07

6日、ヨットで単独無寄港世界一周から斉藤さんが帰港した。 「お疲れ様、お帰りなさい」
日頃我々がウェイクに出撃するのに使うSRV。 いつもの仲間と撮影 →
71歳という高齢にもかかわらず、エンジンも発電機も、オートパイロットやGPSも、更に無線や室内の電灯さえも使えぬ状態での帰還だったらしい。 世の中には凄い人がいるのだなーと思う。
昔、堀江謙一さんの「太平洋ひとりぼっち」の本と同映画(石原裕次郎主演)を見たことがあり、えらく感動した覚えがある。 

太平洋ひとりぼっち

太平洋ひとりぼっち

俺も以前、ディンギー*1と言う小型ヨットを駆っていたが、ある時タッグの際ブームに頭をひどくぶつけて脳しんとうを起こし船から放り出され溺れかけた、それでヨットはキッパリ止めた。 又セールボートではないけれど14,5年前に29フィートのクルーザーを操船していてコンパスを間違え、視界3mの濃霧の中、遭難しかかった事や、湘南沖で突然の大雨と時化に襲われて命からがら帰港したこともある。 当時は船舶電話やGPSなどあまり普及しておらず、本当に怖かった想い出だ。 時化たとき等ほんの少し操船(波に対して)を間違うと、船はいとも簡単に沈(ちん)する。 セーリングクルーザーヨットは、その構造や船底のバラストの働きで独自に復元するが、ディンギープレジャーボート*2ではアウト。 小型の船など木の葉同然、船内操船室からの操船では前が全く見えない(ワイパーなど役に立たない)ので、船外上部デッキから波をもろにかぶりながら、体をロープで結わえて操船する、それでも波が見えない。 自分には斉藤さんの様な事は、たとえ3度生まれ変わっても絶対できないが、憧れと羨ましさがある。 男のロマンを追い続ける姿は、素直にかっこいい。 ヨットの名前が又素晴らしい「酒呑童子II」。
ヨットマンのかっこよさって、「風」を語るとこなんだよね。
「もう一度、ディンギーやろうかな・・・なんて」

*1:ヨットには大きく分けて船室があるもの(クルーザー)とないもの(ディンギー)がある・ディンギー=普通1〜4名乗りの小型ヨット

*2:この場合は俗に言うエンジン付きクルーザー・本来遊びに使う船はヨットも区別無く総称でこう呼ぶ