最強の戦闘機パイロット逝く

「まじか?」今とても信じられない悲報が入ってきた。 
日本で唯一のプロ曲技飛行展示チーム"エアロック"創設者であり、元日本一のイーグルドライバーであった"ロック岩崎氏"が但馬空港で練習中に事故で墜落死亡したという。 俺はロックの大ファンだった。 俺にとっては、去年「百里基地航空祭」で見たあの華麗な演技で最後になってしまった。
百里で・・「エアロック」の車 → 
「大空を鳥のように自由に飛びたい・・・」
そう語って生涯飛行機乗りを目標にしていた"ロック岩崎氏"は、子供時代にTVで見た「ブルーエンジェルス」(米海軍曲技飛行チーム)の演技に魅了されてパイロットを目指しだした。 高校生の時に視力が悪かったのを自力で克服し航空自衛隊に入隊、飛行機酔いがひどくパイロットコースで脱落しそうな時期も克服、難関の倍率の航空学生を卒業、配属後は新機種F―4ファントム導入に伴う教官からの推薦を辞退、あくまでも単座(1人乗り)戦闘機にこだわりF-86Fセーバー部隊へ、その後教官をへて、新型機種(F-15)の導入に伴い誰よりも先駆けてイーグルドライバーとなる。 退官後は米のエアショースター"ショーンタッカー"に師事し、日本人初のプロエアショーライセンスを取得した。
"ロック岩崎氏"はエアロック創設後、2001年に講談社から「最強の戦闘機パイロット」を出版、俺も読んで感動した。 

最強の戦闘機パイロット

最強の戦闘機パイロット

この本は戦闘機などに興味のない人でも楽しめる内容だ。 是非一度読んで貰いたい、氏の凄さを痛感する。 他で知られていないスクランブル発進の緊張感ある話、F-15での世界初のナイフエッジを成功させた話、マッハの世界での空中戦など。 なかでも演習中に米軍の戦闘機を多数「KILL」した話では、当時旧式のF-104で最新鋭のF-15米軍機を何度となく撃墜し「伝説のパイロット」と言われた。 
  「空へ!!」
氏は航空祭などで、自らがそうであったように子供達に夢と感動を沢山与え、その中にはパイロットを目指した者も数多く居ると思う。 
できるなら、もう一度、あの素晴らしい曲技飛行を見たかった。 
ロック岩崎こと岩崎貴弘氏(享年53歳)に御冥福をお祈りする・・・

エアロック オフィシャルWEB http://www.airock.co.jp/